高級市場デジタルマーケティング会社のIC-Agencyが発表したWorldWatchReportによれば、高級時計ブランドの間でFacebookの重要性が増していることが明らかになった。同レポートは、25のラグジュアリー時計ブランドを対象にインターネットのサーチエンジンクエリ―を解析した結果である。

調査は高級時計の新興市場であるブラジル、ロシア、インド、中国、および、既存のトップ市場である米国、日本、イギリス、イタリア、フランス、ドイツの合計10市場を対象に行われた。また同調査では特に次の10のオート・オルロジェ（高級時計）ブランドにフォーカスが当てられた：オーデマピゲ、ブランパン、ブレゲ、フランクミュラー、ジラールペルゴ、IWC、ジャガールクルト、パテックフィリップ、ヴァシュロンコンスタンタン、ゼニス。

昨年の時点では、この主要10ブランドのうちFacebookに公式ページを設けていたのはわずか5ブランドだけであった。しかし、現時点では9ブランドが積極的にFacebookを活用し、合計したファンの数は前年比513%となる150,000人以上となっていることが明らかになった。

その中でも最もファンを増やしたのはオーデマ・ピゲ （Audemars Piguet）であり、現在10ブランド中で最も多い45,000以上のファンを抱えている。昨年時点ではファン数の1,100人から大きな飛躍であった。2番手にはIWC（38,100人）、3番手にはゼニス（17,750人）が続いている。

10ブランドのうち唯一Facebookに公式ページを持たないブランドはパテックフィリップであった。

[各ブランドのFacebookのファン数]

この調査ではさらにオート・オルロジェ（高級時計）（カテゴリーに属する280のモデルのうち、最も検索数の多かったモデルを明らかにしたが、ここでもFacebookに力を入れているブランドは健闘を見せているようである。トップ3に選ばれたのは、ジャガールクルト／レベルソ (8.8%)、オーデマピゲ／ Audema (6.1%)、IWCポルトギーゼ (5%)であり、合計で20%以上の検索ボリュームを占めた。

同レポートは、各ブランドの不朽の象徴的なモデルの検索ボリュームが多く、歴史のあるモデルの重要性が高いと分析している。

同調査の調査対象となった25の時計ブランドは次の通りである：

【オート・オルロジェブランド】: オーデマ ピゲ（Audemars Piguet）、ブランパン（Blancpain）、ブレゲ（Breguet）、ジラールペルゴ（Girard-Perregaux）、ジャガールクルト（Jaeger-LeCoultre）、パテックフィリップ（Patek Philippe）、ヴァシュロンコンスタンタン（Vacheron Constantin）、フランクミュラー（Franck Muller）、ゼニス（Zenith）、IWC
【女性ジュエリーブランド】: ブルガリ（Bvlgari）、カルティエ（Cartier）、ショパール（Chopard）、ピアジェ（Piaget）
【プレステージブランド】: ブラントリング（Breitling）、ウブロ（Hublot）、オメガ（Omega）、ロレックス（Rolex）、TAG Heuer
【ハイレンジブランド】: ボーム＆メルシエ（Baume & Mercier）、エベル（Ebel）、ロンジン（Longines）、モンブラン（Montblanc）、レイモンドウィル（Raymond Weil）、ラド（Rado）